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アメリカの投資所得黒字はなぜ縮小したのか
Honey, Who Shrunk the U.S. Income Surplus?
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アメリカの対外資産ポジションが大きく変わりつつある。外国人によるアメリカ金融資産の保有額は69兆ドルに達する一方で、アメリカが保有する外国資産はわずか41兆ドルに過ぎない。つまり、アメリカは外国資産よりも外国からの負債の方が28兆ドルも多く、この差は数十年にわたって拡大し続けてきた。しかし長年にわたり、アメリカは利子、配当金、利益といった投資所得の受取額が支払額を上回る状態を維持していた。
ところが最近になって、この投資所得の黒字が急速に縮小し始めている。その主な原因は、パンデミック後の金利上昇とアメリカ資産の外国人への継続的な売却にあるとみられている。金利が上昇すれば、外国の債務者や投資家がアメリカに支払う利息が増加する一方で、アメリカ国内での外国人所有資産からの利息支払いも同時に膨らむ。さらに外国人がアメリカ資産を継続的に購入している状況では、アメリカの対外投資からの収入増加が相対的に限定される結果となっている。
このような変化は、アメリカの国際経済における地位の微妙な変化を示唆している。かつての圧倒的な投資優位性が徐々に侵食されつつあり、今後のアメリカ経常収支の展望にも影響を与える可能性がある。